チャノキとハーブティー

チャの樹は、ハーブの一種であり、加工の仕方により、「緑茶」、「ウーロン茶」、「紅茶」になります。

チャの樹は、ツバキ科ツバキ属の永年性の常緑樹で、学名を「Camellia sinensis(カメリア・シネンシス)」と言いますが、ここで、ちょっと気をつけて見てみたいのは、 「カメリア・シネンシス」から作られたものを、『チャ』と呼ぶということなのです。

つまり、カメリア・シネンシス以外のものは、『チャ』すなわち『茶』ではないのですね。

日本では、カメリア・シネンシス以外の植物から造られた製品も、『〜茶』と呼んでいる事が多いですが、おそらくこれは、日本が、お茶に慣れ親しんできた歴史があるからだろうと思われます。

例えば、スーパーやコンビニエンスストアなどのお茶のコーナーを覗いてみると、麦茶、ドクダミ茶、杜仲茶、はと麦茶、マテ茶、など、たくさんの『〜茶』が並んでいますが、これらは、本来の茶ではないので、「茶外茶」「代用茶」と呼びます。

ちなみにイギリスでは、本来の茶ではない「茶外茶」や「代用茶」を『tea』ではなく、「Herbal Infusion (ハーバルインフュージョン)」と表記します。

『tea』=『茶』は、数あるハーブの中でも、独自に文化を形成し、現在最も飲まれている飲料として、その地位を確立しているのですね。
(文責 しばた)

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