タイム

タイム Thymus

学名:Thymus vulgaris
和名・別名:タチジャコウソウ・コモンタイム
科名:シソ科
使用部位:葉部
原産地:地中海沿岸

<どんなハーブ?>

タイムは4000年以上前よりスパイスとして利用されてきました。数あるハーブの中で最も抗菌力の強いハーブとして知られています。古代エジプトではミイラの保存や防腐剤として利用され、古代ギリシア・ローマ時代は、タイムは勇気、品位、優雅の象徴であり、男性はこのタイムの香りを入浴後、胸に擦り付けたといわれています。古くから薬草として、また料理のスパイスとして用いられてきたタイムには様々な効果があり、強い殺菌・抗菌作用、そして抗酸化作用、消化促進、強壮、鎮痙、疲労回復などがあります。それらの作用から、主に風邪や感染症、去痰にのどの痛み、アレルギー性鼻炎、または頭痛やうつなどへの効果があります。風味は樟脳やローズマリーに似た香りにキリッとした味わいとピリリとした刺激があります。タイムの精油成分はモチール、カルバクロール、水蒸気蒸留によって得た精油をチアミン油といって香水の原料にするほか、十二指腸虫駆除薬、鎮咳薬などの医薬品にも利用されます。

<香りの特徴>

ドライは特有のすがすがしい草系の香りが強いです。ティーも草系の香りがあり、爽やかさとクール感があります。抽出8分以降は薬草系の香りが出てきます。特徴的なツンとした刺激のある芳香はチモールとカルバクロールの成分です。またオイゲノールも含まれ刺激のある強い香りが特徴です。

<味の特徴>

苦味・渋味のある、草を煎じた薬のようなかなりクセのある味でクール感とほろ苦さがあります。抽出3分頃から苦味が出はじめ、時間がたつほど苦くなります。8~9分頃からタンニン、苦味質が強くなりえぐみも出てきます。ピリリ!と香辛料 のような強い刺激を口腔の奥の方に感じます。

<水色>

ドライ:白緑~茶緑。
水色:濃いオレンジあるいは山吹色です。薄黄色はフラボノイドの成分による色です。時間による水色の変化はあまり見られず、透明です。

<飲み方ワンポイント>

香りが強くクセのあるハーブなので好き嫌いが分かれます。飲みなれていない方は量を減らすと良いでしょう。強い香りなので、ぼやけたブレンドティーの風味と香りを引き締めます。タイム好きは8分程度の抽出がおすすめです。爽やかさが欲しいだけなら1分でも大丈夫です。

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